元素周期表から読み解く健康

今日は学生時代に習った元素周期表からわかる健康についてのお話。

分子整合栄養医学を勉強するにあたり目に見えない元素や分子のことを理解していないとなかなかこの医学の理解が深まらないと思っています。
最近読んだ本でとてもわかりやすく書いてあった本があるのでご紹介します。
「元素周期表で世界はすべて読み解ける」 吉田たかよし

元素周期表はこちら↓
http://www.gadgety.net/shin/trivia/ptable/
元素周期表といえば学生時代に丸暗記した記憶がありますがとても苦手でした。
元素周期表の中でも今日は亜鉛、カドミウム、水銀についてこの本の中からいくつか抜粋してご紹介します。

まず周期表にはおおまかに2つのルールがあります。

1.周期表で人体がよく使う元素の真下にある元素は毒性がある事が多い。
2.遷移元素が健康に有益か毒になるかは周期表の横一行がだいたい同じ。

1番のルールを典型的に表してるのがグループ12の亜鉛、カドミウム、水銀なんです。
カドミウムと水銀は亜鉛の真下に位置しています。このため外側の電子の軌道が極めて似ています。
この3つの元素は化学的な性質もよく似ているのです。カドミウム、水銀は化学的な性質が亜鉛と似ているため亜鉛を吸収するルートに沿って人体に吸収されてしまうのです。

亜鉛のそもそもの働きは私達人間にとって必要不可欠で、100種類を超える酵素が亜鉛によって活性を高めることがわかっています。
亜鉛不足によって味覚障害や性機能の低下、貧血、免疫力の低下、皮膚炎、成長障害、妊娠維持機能の低下、無月経、甲状腺機能の低下など、様々な不調を引き起こします。

カドミウムは4大公害病のイタイイタイ病や水銀は水俣病として広く知られています。

以前はカドミウムや水銀といった有害金属に触れる機会がなかなかありませんでしたが、文明の発達によりとても身近に有害金属が溢れています。
食物連鎖により大型魚類のマグロなどには水銀が多いということはだいたいと人が知っているかと思います。
このような有害金属から身も守るためにはどうしたらいいのでしょうか?

水銀やカドミウムが体内に入ってくるのは亜鉛を取り組む仕組みに紛れこむからです。このため亜鉛が体内で不足していて、空席ができると水銀やカドミウムが取り込まれやすくなります。
一方亜鉛を豊富に摂取していれば水銀もカドミウムも席取り競争に敗れ吸収されにくくなるのです。
亜鉛はストレスによっても容易に尿から排出されてとても不足しやすいミネラルのひとつです。

亜鉛は牡蠣や牛肉、卵黄、ウナギ、ナッツ類に、豊富に含まれています。普段から積極的に取るように心がけることをお勧めします。

また亜鉛は血液検査からはALPアルカリホォスファターゼが低値だと亜鉛不足、マグネシウム不足を判断できます。
また毛髪ミネラル検査はさらに細かくミネラルのバランスを見ることができます。

また爪に白い斑点ができるのも亜鉛不足の兆候のひとつです。普段からあまり動物性たんぱく質の摂取が少ない人は亜鉛不足をうたがっていいでしょう。
積極的に亜鉛をとることによって有害金属に負けない体つくりを目指しましょう。

元素周期表を知ることで東日本大震災以来騒がれている放射性物質と健康の話も
わかりやすく理解することができます。またブログでアップしていきます。