ピルの副作用

ピルを服用した経験のある女性はどれくらいいるでしょうか?
避妊のためやまた女性のホルモンバランスを整えるため、また生理周期をコントロールするためなど、人によって目的は様々だと思います。

今日はピルについての副作用について書いてみたいと思います。
実はピルを飲むと葉酸の吸収不全が起こります。飲んでいる期間にもよりますが長期間になればなるほど体も葉酸欠乏を起こしてくるでしょう
妊娠を望む女性にとって葉酸欠乏はとても重大な問題です。
前にも触れましたが赤ちゃんの大事な器官ができる時期は、妊娠に気づくか気づかないかという受精してほんの数週間(妊娠10週以内・2か月以内)のうちにあらまか出来上がってしまうのです

そのため妊娠に気づいてから栄養に気をつけるより、やはり妊娠を希望し始めたころ、いえそれよりもっと前から自分の健康状態・栄養状態を把握してる必要があるのです。
ピルを服用していて、服用中止後すぐに妊娠しないようにといわれてるのは、このような背景があるからです。
ピルを服用してた方は葉酸欠乏の疑いがあります。またピルを服用していなくても食生活の乱れや生活習慣の乱れから葉酸欠乏を起こしてる可能性があります。
飲酒や玄米菜食の方は葉酸やビタミンB12欠乏がないか確認してみてほしいです。
特に妊婦さんは葉酸の需要が増します。胎児に葉酸の供給が不十分でないと、新生児に二分脊椎などの神経管異常が生じる確率が高くなります。
これは妊婦さんへの葉酸補給で100パーセント予防できることが知られています。
葉酸はDNA合成や細胞分裂に極めて重要なビタミンB群の一つだからです。

ピルを服用してた女性が自分が葉酸が欠乏しているかわかる血液検査の項目があります。
それがMCVという項目です。これは赤血球の大きさを表しています。
葉酸やビタミンB12が不足すると赤血球が普通より大きくなってきます。
大球性貧血といって赤血球が大きすぎるために細い毛細血管に入りずらく、貧血がおこり血流が悪くなります。この値が100近い場合葉酸かビタミンB12欠乏を疑います。
妊娠を希望する人はこの値が100以上だと早産や低体重児また奇形のリスクが高くなります。

また腸内環境が乱れていても葉酸が大量消費されるため葉酸欠乏になることがあります。腸内環境を整え善玉菌を増やすということも非常に大切です。
また何度か以前のブログでも書いていますが、赤ちゃんは経腟分娩の場合お母さんの産道を通るときに無菌の赤ちゃんが初めて感染します。
そのため経腟分娩の場合は、お母さんの腸内細菌叢と赤ちゃんの腸内細菌叢は同じような菌が住み着くことになります。
赤ちゃんのお腹の健康のためにも非常に大切なことです。なお帝王切開の場合はお母さんの腸内細菌叢は引き継ぎません。

葉酸欠乏の臨床症状には、心悸亢進・口角炎・易疲労性・うつ・目眩・舌炎などがあります。これらの症状があるときは葉酸欠乏を疑ってもよいでしょう。
このような症状が妊娠中に起きてることはありませんか?

またピルをとっていると血栓ができやすくなるという副作用もあるのでEPAなどで対処するのもよいでしょう。