ムシ歯・歯周病の栄養療法
この週末は分子栄養学実践講座の第2回目で東京に行ってきました。
午前中の講演は歯科医師の小峰一雄先生による「削らないムシ歯治療&歯科における栄養療法」でした。
大変興味深かったのは食後高血糖(グルコーススパイク)により象牙細管から細菌が歯の中へ逆流するということでした。
これが虫歯の原因の一因ということでした。
食後高血糖とは食事の後に急激に血糖値が上昇することです。この反動でインスリンが過剰分泌され今度は逆に低血糖を起こします。
実はこの血糖値の乱高下は糖尿病患者さんだけではなく、食習慣・生活習慣を間違えると糖尿病患者さんじゃなくても食後高血糖をおこしてしまいます。
空腹時に最初に砂糖・果糖(果物)炭水化物など糖質と言われるものをたべると、急激に血糖値が上昇してしまいます。
なのでなるべく野菜やタンパク質を食べてから最後に糖質を食べるのがいいんですね。
食べ順が非常に重要ですね。
大人だけじゃなく子供も空腹時、ごはん前にまずジュースや甘いもの、果物から食べると急激に血糖値は上昇しそしてインスリン過剰分泌により急激に低血糖になってしまいます。この血糖値が下がるときに大人ならば精神症状(イライラ・不安感など)や様々な不定愁訴を生み出し、子供であれば妙に騒ぐ、うるさい、泣く、突然寝るなどの行動を起こします。
なのでやはり大人も子供も食べ順を考えるといいと思います。
私も2児の母ですが子供の場合はコントロールが難しいですね。子供は白いご飯やうどんなど大好きで、野菜などはなかなか食べてくれません。
少なくともごはん前やごはん中のジュースやお菓子は禁物です。
ジュースや砂糖をたくさん含んだお菓子などはは100害あって一利なしといっても過言ではないです。味覚は子供のうちに決まりますから、それを与えるのも与えないのも大人の責任になりますね。子供が騒いでお悩みの方はまずは子供に砂糖などをひかえてみるだけでも変わるかもしれません。
なお子供のエネルギー源は解糖系なので白米などの炭水化物は控えることはないです。すべてはバランスです。タンパク質や野菜を中心に後半に炭水化物をとるといいでしょう。
とても話が脱線してしまいましたが、この血糖調節異常については、また改めてブログの中でとりあげていきたいと思います。
歯の話に戻りますがこの糖質を空腹時に食べることによっておきる食後高血糖が歯をもムシ歯にしやすくしてしまう。ということなんですね。
歯にもちゃんと栄養は行き届いていて食後高血糖を起こさなければ歯は内側から外側に細管の中を浸出液がでて歯を守ってるということです。
また妊娠中の妊婦さんが歯が弱くなるということからもわかるように、栄養によって歯や歯周組織の丈夫さも変わってきます。
脂溶性ビタミンAやD・ミネラル・ω3脂肪酸(亜麻仁油・えごま油・魚油など)。
特にマグネシウムは歯や歯周組織においてもキーミネラルということでした。