ドクターまきこの健康アン・ドゥ・トロワ9月7日放送

4月から放送の「ドクターまきこの健康アン・ドゥ・トロワ」も今日が最終回となりました。
今日はこれから旬を迎える秋の食材についてお話ししました。

■「鮭」

鮭は抗酸化作用であるアスタキサンチンを多く含みます。
鮭は遡上する際に大きなストレスを受けるため、活性酸素を消去する抗酸化物質を多く含みます。鮭や卵のイクラのオレンジ色がアスタキンサンチンの成分。ビタミンCの6000倍もの強力な抗酸化作用があると言われています!

ℚ:「いくら」という言葉も出ましたが、いくらもいいのですね?

■「いくら」

鮭と同様の効果もあり、更に高タンパクなのでぜひこの時期には取ってほしいです。
コレステロール含有が高く、それを気にしている人もいますが、最近ではコレステロールへの食事による影響が大きいという根拠は少ないと言われてきています!
コレステロールはあくまでも肝臓で合成される量が8割を占め、食事由来は2割程度。
食事で多く取った場合でも、肝臓でフィードバックがかかり、血液中のコレステロール濃度は調整されています。ちなみに「卵もコレステロールが高いから控える。」というのは昔の話です。
そして、鮭を食べる場合はできれば養殖のものより、天然の鮭を食べてほしいですね。
幸い北海道ではこの時期、天然の鮭がお手頃に食べられるので是非取り入れてください!

■「さんま」

この時期おいしい「鮭」「秋刀魚」には、体内では合成できない必須脂肪酸を多く含んでいます。
EPA」「DHA」これは脳にも効果的で抗鬱作用があるといわれています。中性脂肪を減らす作用、また抗炎症作用などがあり、血液をサラサラにする効果もあるので心筋梗塞などの持病をお持ちの方などは積極的に良質な油を摂ってほしいです。

それから、魚をおいしく、しかも栄養の面からもとにかく酸化させないということがポイントです。
また焼き加減が重要で大半の人が焼きすぎていますよね。
表面にみりんか油を少し塗ると表面が早く焼けるので、中はジューシーにおいしく食べることができます!また大根おろしやレモンを絞ったりすると消化吸収が良くなりますので是非!

ℚ:では、秋の味覚「きのこ」はどうでしょうか?

この季節は「松茸」などが出回りますが、私がお勧めしたいのは「舞茸」です!

■「舞茸」

最近は胆汁排泄を促し、コレステロールを下げる作用があると言われています。
また抗がん作用も注目されていますし、舞茸に多く含まれる食物繊維「βグルカン」は免疫力を活性化する物質です。
また、きのこ類はビタミンD を多く含みカルシウムの吸収も助け、骨の健康にもいいです。
血圧・血糖を下げる効果もあり、きのこを一旦冷凍してから食べると細胞が破壊されその成分の恩恵を受けやすくなると言われています。

ただし、このきのこ類は摂りすぎるとおなかが下りやすくなるので火を通して食べたほうがいいです。

ℚ:北海道では果物も豊富に取れますが、この時期はやはり「ぶどう」でしょうか?

■「ぶどう」

ビタミン・ミネラルが多く、抗酸化成分も多く含みます。特に皮に多いので、よく洗って皮ごと食べるのがいいですが、農薬を気にする人は皮をむいてもいいと思います。
皮に多く含まれるアントシアニンは目の健康に役立つ栄養素も多く含まれています。
また赤系のぶどうにはレスベラトロールも多く含まれます。これはポリフェノールの一種で、特に最近は注目されています。この成分が長寿遺伝子を活性化させて寿命を延ばすという研究も発表されていますね。
その他、抗炎症、抗がん、認知予防、血糖を下げる、動脈硬化を防ぐなどの効果が期待されているんです。

他にも「かぼちゃ」「さつまいも」など秋においしい野菜などもたくさんあります。
いつも言うように、どの食材も過剰摂取ではなくバランスよく食べてほしい。
どの食材にもメリットやデメリットがあるので、バランスよく食べることが重要です。

北海道秋の味をバランスよくおいしくいただいて健康を守りましょうね。