鉄欠乏を知る検査項目

普通私達が貧血と診断される時、一般のお医者さんが何の項目をみて診断しているかというと、赤血球の数やヘモグロビン、ヘマトクリットという値を見て診断しています。

 

実はこの値までもが、下がっている時はすでに貧血は中等度進んでしまってることが多いのです。
貧血を診断する時極めて重要な項目は、フェリチン(貯蔵鉄)の値です。
しかし残念ながらこの値は一般の血液検査項目に含まれていないことがほとんどです。
日本は健康保険制度に基づいているため、保険でカバーされる項目しか普通は検査してくれません。
しかし多少の自費を払ってでもこの項目は貧血を知る上では検査したほうがいい項目です。

 

なぜなら私達の体が鉄が足りない場合、まずこの貯蔵鉄を使っていくからです。
鉄欠乏症の段階をいくつかに分けることができます。

 

第一期 前潜在性鉄欠乏性貧血

 

肝、脾、骨髄などの鉄貯蔵組織から貯蔵鉄が失われる。

 

第ニ期 潜在性鉄欠乏性貧血

 

貯蔵鉄が枯渇した後起こる
血清鉄が減少し、トランスフェリン濃度が上昇。
まだこの段階ではヘモグロビン濃度は正常に留まることが多い。

 

第三期鉄欠乏性貧血

 

ヘモグロビン合成が障害される
ここでようやく一般的な貧血の、指標が異常をきたす。
Hb.Ht.MCV.MCH.MCHCが下がり始める。

 

第三期になってようやく一般の病院で、貧血と診断されるわけです。しかしここまでくるとかなり貧血は進行しています。しかし貧血は慢性的な経過をたどり長い間かかって起きているので、体の代償機能が働いて本人はなかなか症状として自覚することはありません
しかし体のあちこちでは異変は起こっているのです。少ない酸素を運搬するため心臓はより多く拍動しなければなりません。
そのため貧血の患者さんは頻脈であったり、また徐々に、心臓が肥大していくことにもつながります。

 

一度貧血になってしまった場合特に有経女性は食事からだけでは貧血を改善するのは大変困難になってしまいます。
もともと鉄の吸収率は高くないため、もはや食事だけでは補えきれません。
サプリを上手に取り入れて貧血の改善を図ることが大切です。