子供のスポーツについて

最近はようやく札幌も夏らしくなってきました。

今日は人間のエネルギー産生から考えた子供のスポーツについて考えてみたいと思います。
まず人間が食べ物からエネルギーを取り出すのに
①無酸素下でつくる解糖系エネルギーと
②有酸素下でつくるミトコンドリア系エネルギー
があります。

「解糖系エネルギーとは」

①エネルギー効率は悪いが、細胞分裂のエネルギーに使われている
②瞬発力の筋肉を動かすのに使われている(ただし持続力がない)
③低体温でも働く

「ミトコンドリア系エネルギー」

①酸素を使って効率よくエネルギーを作っている
②持続的な仕事にエネルギーが使われている
③体温が高い時によく働く

筋肉には白筋とと赤筋がありますが白筋はミトコンドリアが少なく解糖系を中心に使って瞬発力をだします。
赤筋はミトコンドリアが使う呼吸酵素は鉄分子を含んでいるので有酸素下で赤く見えます。

機敏な動作は子供時代では十分に働き、老人になると衰えてきます。
私たちのエネルギー産生は子供時代は解糖系優位、大人の調和の時代、老人になると解糖系が収縮してミトコンドリア系中心で生きるという法則があります。

このようなことを踏まえると各世代の健康法もおのずと変わってきます。
今日は特に子供時代に焦点をあてて書きたいと思います。

上記のことをふまえた上で子供の成長期はミトコンドリアが十分に働けない時期なので元気に遊んですぐ疲れてしまう。ということが基本です。
ミトコンドリアのエネルギー源は鉄やミタミンB群などですから、鉄不足やこれらの栄養素が足りてないとさらにエネルギーが足りず、すぐに疲れてしまう。
ということにもなります。

また解糖系は持続力がないのでやはり子供はおやつが必要なんですね。
それじゃないとエネルギー効率が悪いので、やはり元気がでません。なので子供はご飯をおかわりしてよく食べます。
ここでいうおやつはお菓子やジャンクフードではなくゆでたまごや、サツマイモなど、しっかりと栄養のとれるもののことです。
中学に入って体育会系のハードな練習メニューをやりすぎてからだを壊したり、スポーツ少年が突然病気になったりするのはこの法則に反しているからです。
特に持久力を必要とするサッカーやマラソンなどなどは、子供時代はほどほどにしなければなりません。

また特に幼児は関節が未熟で関節でも沢山の免疫細胞をつくっているため、幼児に長時間歩かせたりすると関節に負担がかかりうまく造血されなくなってしまいます。
そのためやはり幼児はそこそこあるいたらベビーカーに乗せたほうがいいんですね。子供は小さい大人ではないということをよく認識したほうがいいのです。

年をとるとミドコンドリア系エネルギーにより効率よくエネルギーを作ることができるので瞬発力は減り持続力は残り食べる量が少なくても大丈夫です。

大人の調和の時代に怒りや不安ストレスから交感神経が過緊張になり血管が収縮し低体温・低酸素になると解糖系が盛んになり瞬発力がさらなる怒りを助長します。
この状態が長引くと分裂(発がん)にもつながります。

年をとるにつれおだやかに自律神経のバランスを保ち、ある程度筋肉も維持して高体温でミトコンドリア系エネルギーで生きたほうがいいのです。