全身に現れるSIBOの症状とは?
今回は、SIBOの症状についてもう少し詳しくお話してみます。
ガスの発生が特徴的なSIBOですが、症状は様々で下痢型のものもあれば、便秘型のものもあります。
1 下痢型のSIBO
水素ガス(無臭)が発生し、下痢が主な症状です。短鎖脂肪酸が過剰に発生。やせ型の体型に多いと言われています。
短鎖脂肪酸は、適量なら体に良いですが、過剰に増えると下痢や腹痛を悪化させます。このタイプは野菜などの食物繊維が多いとてきめんガスが多くなります。
2 便秘型のSIBO
メタンガス(無臭)が発生。
メタン菌と呼ばれる古細菌を腸内で飼っているSIBO患者さんは、便秘になりやすいのが特徴です。また、代謝にも悪影響を与えるので肥満体型が多く、メタボになりやすい傾向があります。古細菌の抗生物質耐性により治療がやや難しく、再発が多いと言われています。
おなかの不調だけにとどまらないSIBOの症状
SIBOの症状がみられる方は必要な栄養がきちんと吸収できないので、消化吸収障害による様々な低栄養が2次的な不調を引き起こします。下記の症状はほんの一例にすぎません。様々な症状を引き起こします。
□脂溶性のビタミン(ビタミンE,D,Aなど)の欠乏
湿疹やニキビなどの肌荒れ、免疫低下、自己免疫疾患(慢性関節リウマチ、甲状腺炎)視力低下、筋肉・骨粗鬆症など
□鉄・亜鉛・マグネシウムなどミネラルの不足
アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、肌のかさつき、生理痛の悪化、むずむず足症候群など
□ビタミンB群欠乏
貧血、疲労感、記憶力の低下など
□タンパク質の吸収障害による低たんぱく
うつ、不眠など
SIBOの改善には?
SIBOの改善には、腸の蠕動運動を高めたり、抗生剤を使うなどいろいろありますが、私個人的には「胆汁」が非常に重要だと考えています。胆汁はコレステロールをもとに作られ、脂質の消化・吸収を助けるだけでなく最近では様々な働きが発見されています。その中でも「胆汁」の界面活性作用により、小腸で過剰に増えた細菌を殺菌することが出来ます。
案外胆汁がしっかり出てる人は少ないように感じています。
胆汁分泌不足がないかチェックリスト
□油ものを食べると下痢をする
□脂肪便がでる(ベッタっとした便器につくような便)
□油ものを食べると胸焼けや吐き気、そもそもあまり食べたくない
□過去にベジタリアンやマクロビ食をしていた
□胆のうを摘出している
□ファスティングなど絶食時間が長い
□胃もたれ・空腹感がない・膨満感
など
次回はSIBO改善にも重要な「胆汁」について詳しくふれてみたいと思います。
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