玄米は本当に健康食品なのか?

今日は玄米について書いてみたいと思います。

 

ここ最近立て続けに玄米を食べている患者さんと友人に会いました。
何を隠そう私も分子整合栄養医学に出会うまで玄米を食べていました。世の中ではいろんな健康情報が氾濫し何が正しい情報なのか自分で選択するのは本当に至難の業だと思います。
いろんなダイエット法があり断食やマクロビ一体何が本当に健康なのでしょうか。先日テレビでもある女優さんが玄米と鳥のささみ中心の食生活でとても健康です。と言っていました。
なにを基準に健康だといっているのでしょうか?少なくもその女優さんは年の割りに肌に張りが無く、顔は青白く見えました。
残念な事に健康に気をつけてる人や体調が悪い人、妊活中の人ほどマクロビ傾向にあります。

 

先日東京で新宿溝口クリニックの溝口先生のセミナーにも行きましたが、そこではやはり玄米菜食をしている患者さんの非常に血液データが悪い症例が沢山出てきました。
私もカウンセリングしていると妙にデータが悪すぎるなと思ってお聞きすると何がしかの偏食傾向が見受けられます。自覚症状がなくても慢性的に栄養不足は進んでしまっているのです。
人間の体は非常によくできていてタンパク質のリサイクルシステムがあります。そのため、どこかで遭難して何日か食べられなくてもすぐに死んでしまう事もないですし、玄米菜食をしていても野菜などに含まれる微量のタンパク質もとりいれながら身体は常にリサイクルをしています。そのため怪我をしても傷はなおってきたりします。
細胞レベルで言うと今日の私と明日の私は少しずつ細胞はいれかわっているのです。
このことを異化と同化といいます。

 

家を作ることに置き換えてみましょう。ある建物を取り壊しそこの木材を使ってまた新しい家を作る。
ここで考えてみましょう。いつも同じ古い木材を何回も使い回し家を建てていたら、いずれその木材は古くなりすぎて、折れてしまったり、ちゃんとした家が作れなくなってしまいます。これが人間の体でいう病気の発症であり、シワであったり、老化とういうことになります。やはりいつも新しい材料を補給してあげなくてはだめだ。ということです。
この新しい材料、つまりタンパク質がたくさんあればあるほどアンチエイジングにもなり病気を予防することができるのです。
これがまず高プロテインがいいおおまかな理由です。

 

話は脱線してしまいましたが玄米による貧血について書きたいと思います。スーパーで見かけても玄米にはよくビタミン、ミネラルが豊富という表示を見かけます。そのため健康志向が強ければより玄米を食べてしまう。ということになります。確かに殻の中にはビタミンミネラルは含まれていますが、フィチン酸という殻でおおわれ人間はなかなか消化吸収することができません
このフィチン酸は鉄などの金属と結合してそれを水に不溶します。そのため鉄が小腸から吸収されず鉄不足がおこります。ある意味有害金属も排泄するのでデトックスといえばデトックスしていることになります。しかし鉄に限らず必要な必須ミネラルも排泄してしまうのです。発芽玄米は普通の玄米よりはまだいいのですが貧血や必須ミネラルが足りてない人にはお勧めできません。もし玄米菜食をやっている方がいたら分子栄養学に基づく血液検査や毛髪ミネラル検査をお勧めします。自分の体内の状況を正しく知った上で改めて選択しましょう。
また妊娠中や授乳中のお母さんはより玄米はお勧めできません。フィチン酸には毒成分、これは玄米はすずめなどに食べられないように自分の身を守るために含まれています。これが血液を通して胎児や母乳によって赤ちゃんが摂取してしまうのです。腸が未熟な赤ちゃんはこの成分を消化できず、血便がでたり肌に湿疹として現れます。
私も玄米を食べてるお母さんの母乳を飲んでる赤ちゃんを見ましたが肌がまっかっかに湿疹でただれていました。

 

どうか世の中のお母さんは正しい知識を身につけてください。お母さんが正しい知識を身につけることにより、家族みんなが健康になります。
時と場合により玄米にもいい作用があるのは確かです。有害金属を排泄したり大腸がんのリスクが減るという報告もありますが、私の見解ではよほど肥満か栄養過多ではないかぎりただでさえ月経により貧血状態にある女性はなるべく避けたほうがいいでしょう。