ドクターまきこの健康アン・ドゥ・トロワ 6月8日放送

冒頭でお話しした「洗たくマグちゃん

洗濯機にマグネシウムを入れることで、水道水とマグネシウムが反応し水素を発生します。

今回は鉄欠乏症についてお話しました。

:「鉄欠乏症」とは?

その名の通り「鉄」が欠乏、足りなくなる症状なのですが、まず「鉄」というのは、酸素を運ぶトラックの役割をしている赤血球のヘモグロビンの中に含まれていますので、その鉄が不足すると酸素の運搬がうまくいかず鉄欠乏性貧血と言われる貧血が起こります。
症状としては、身体に酸素が足りないわけですから、登山した時のように、少し息が切れたり、動くのが辛かったりして平地で暮らしていてもそういったことが起きやすくなります。またこれが慢性化すると体が慣れて本人は気づかないことが多いのです。さらにこの鉄欠乏症はそれだけでなく、思いもしない多様な症状を引き起こすと言われています。

:様々な症状とは?

・シミ

まずは、これからの季節気になる「シミ」です。
鉄分は様々な楮の働きをサポートしていまして、その一つに「カタラーゼ」があります。これは紫外線によって生じた活性酵素を打ち消す作用があるので、鉄の欠乏が起きると活性酸素を打ち消しずらくなり、シミやそばかすの原因となります。
お産の後によくシミが増えるという話がありますが、あれは赤ちゃんに優先的に鉄分をあげた結果、お母さんの体の鉄が不足し起きる症状の一つとも言われています。
もちろん紫外線を浴びている量にもよりますが、シミなどが多い人は鉄不足の疑いがあるかもしれません。

・抜け毛・爪の異常・めまい・耳鳴り・むずむず脚症候群など多様な症状


 さらに、貧血が起きると頭皮の血流が悪くなり、当然毛根に栄養が届きづらいので、抜毛も増えます。またが伸びるこのにも鉄の酸素が関わっており、鉄が不足すると詰めの伸びるスピードに違いがでてきて、へこんだり、詰めが反ったり、ガタガタになったりします。
あとは、鉄欠乏性貧血が原因で酸欠状態にあると、めまい頭痛、耳鳴りもよく起きる症状ですし、更に「むずむず脚症候群」と言われる、足がムズムズする症状も、鉄不足が関係しているといわれています。このような症状を訴える方は多くてお子さんでもいらっしゃいます。

・メンタル面の不調

実は、意外かもしれませんが、メンタル面にも影響が出るといわれていて、鉄やビタミンB群が足りなくなると、「セロトニン」というホルモンが不足するのですが、このセロトニンが「幸せホルモン」と呼ばれるホルモンでお肉などに含まれるアミノ酸から作られます。このアミノ酸から幸せホルモンが作られるためには、鉄やビタミンB群などの栄養素が必要になります。
それで、この「セロトニン」が不足すると、なんだか気鬱な気分になり、人生が楽しくないな。私って駄目なんだといったような自己否定観が起きてきます。
よく聞くお産の後の「産後うつ」は、やはりお産後のお母さんには、圧倒的に鉄が不足しているのでそういった鬱々とした気持ちになり、育児のことで自分を責める気持ちが出たりします。
これは必要な栄養を赤ちゃんに挙げていたからで、決してお母さんのせいではありません。メンタル面に関しては、もちろんそれだけが原因ではない場合もありますが、もしかしたら必要な栄養が足りないとか、栄養の取り方が関わってくることもあります。


・子供の場合は夜泣き・異食症・発達に影響も

さいごに、鉄欠乏にはお子さんの発達にも深くかかわっているという研究結果がありまして、特に胎児期や乳幼児の鉄欠乏症は脳に影響が及び、例えば夜泣きだったり、情緒の問題、そして言葉などに影響を及ぼすといわれています。また思春期の子供たちには「異食症」というものがありまして、これは鉄欠乏性貧血により、米や飴などをガリガリ食べたり、場合によっては髪の毛など栄養のないものを食べる行為行動があり、注意する必要があります。

「鉄欠乏症」対策としては、やはり鉄分の摂取が欠かせない?

例えば、「ほうれん草」や「ひじき」などを食べると良いと一般的に言われていますが、ただそれを食べるだけではなかなか身体に吸収されずらいです。そこで、「動物性たんぱく質」と一緒に摂ることで鉄の吸収率が上がりますし、ビタミンCやレモン・梅干・リンゴ酸などのすっぱいもので胃酸を補うというのも鉄分の吸収率を高めます。
胃の状態が悪い状態(ピロリ菌・萎縮胃など)で鉄分などの多いものを食べてもミネラルは吸収されにくく、鉄分などを意識した食事をとっても貧血が改善されない方は胃の状態を確認する必要があります。
ただし、鉄は病原バクテリアにとっても必要な栄養素でありまして、風邪など感染があるときや、便秘・下痢などおなかの調子が良くないときにサプリメントなどで過剰に摂取するリスクがあります。
どの栄養素でも高濃度で撮るときは専門医に相談するのをお勧めします。
最近は自己流でサプリメントを摂取してかえって体調を崩している人が多いように思われます。

 

 

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