病気ではないけどいま一つ元気がない子供たち


札幌は随分寒くなって、もうめっきり冬です。
そしてやはり寒くなり乾燥してくるとインフルエンザをはじめいろんな感染症が流行りだす時期でもあります。
特に子供やお年寄りは免疫力が弱く気をつけなければなりませんね。

先日ヤフニュースでこんな記事を見かけました。
「平熱が35度代の子供が増加傾向にある!」
この記事では「低体温」の子供が増えていて、体力や集中力の低下、免疫力の低下など様々な悪影響が考えられ、まずは生活習慣を見直してほしいとのことでした。
この低体温に強く影響するのが特に寝る時間が大切とのことでした。
これは子供だけではなく大人にも言えることですが、副腎疲労とも密接に関係しています。

副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されていますが、これは1日を通して日内変動があります。本来朝が多く分泌され徐々に減っていってお昼ご飯を食べた後くらいから下がり始め夕方には少なくなります。
そのため午後昼食後、眠気が襲ってくるのはこのホルモンの分泌が下がってくるので、血糖値を維持できずらくなるからという理由もあります。

コルチゾールとは副腎皮質で生産されるステロイドホルモンの一つで主にストレスや低血糖(血糖調節)に反応して分泌されます。
コルチゾールも他のホルモン同様人間の恒常性(バランスが取れた状態)を維持するように働いています。その他体温・血圧・免疫力・睡眠などにも深く関与しているんです。

小学生くらいなら夜8時遅くとも9時には寝ると、メラトニンというホルモンがピークを迎える明け方3時から4時に体温は最も低くなりその後コルチゾールのホルモンが出てきて起きるころには体温も血圧もあがり気持ちよく目覚められることになります。また起床後きちっと朝食を食べることによって食事からエネルギーと熱をつくりだします。

ところが寝るのが午後10時以降になってくるとこのリズムが乱れ体温の一番低い時間帯に起きなければいけない、またコルチゾールもうまく分泌されずに血圧も低く目覚めが悪い。そして胃腸もまだ眠ったような状態なので食欲もわかず朝を抜いてしまったり、パンやバナナだけといった消化がよすぎて、また糖質にかたより血糖値を急上昇させ、さらなる悪循環へと進んでいきます。

子供の場合は大人と違って基本若いですし大人のような副腎疲労や低血糖症による不定愁訴を訴えることは少ないと思います。
しかし以下のような子供の困った行動をみて判断することはできます。

□朝寝起きが悪い
□寝つきが悪い
□悪夢をみる
□落ち着きがない
□集中力がない
□すぐ疲れたという
□突然眠ってしまう
□食欲がない
□かんしゃくをおこす
□勉強についていけない

などなど

このような自覚症状は個人差がありますし、また前回のブログでかいた「カフェイン・スイーツ依存症」のところでも書きましたが、やはり子供でお菓子やジュース・パンやスポーツドリンクなどの摂取量が多い子は逆に不健康であるにも関わらず他者からみても一見元気そうに見えてしまうことが沢山あります。

しかしよく診察してみると、感情の起伏が激しかったり、よく風邪をひいたり、皮膚が弱かったり、アレルギーがあったり、虫歯や歯肉炎があったり、爪が弱かったり、顔色が悪かったり、痩せすぎていたり、太りすぎていたり、筋肉がなかったり、低身長だったり、お腹が弱かったり
などなど多面的にみるとその子が本当に健康で元気なのか、またお菓子やジュースによってマスクされてしまって一見元気そうにみえるだけなのかがわかります。

子供はただでさえ成長するのに栄養が使われてしまいますから、やはり大人より補食として栄養を補う必要があります。

また特に貧血も要注意です。潜在性鉄欠乏については以前のブログ「子供の貧血」でも触れましたが、やはり鉄欠乏を起こすと副腎疲労や低血糖症と同じような不定愁訴がでてきます。
特に初潮が始まる小学生高学年の女の子や中学生・高校生の女の子は妊娠する体づくりに非常な重要な時期ですので、偏食や無理なダイエットは禁物です。

また男女問わず中学生になって部活も始めると、運動量も多くなり汗もかき、よりたくさんのエネルギーを体が必要としてきます。
貧血があるとやはり運動能力もおちてきます。

最近ではすでに産まれる前から母体の栄養不足により赤ちゃんの時から栄養が足りてないケースが沢山あります。
まずは子供の状態をよく観察し正しい生活習慣・食習慣を子供のうちに身につけさせることが大切です。
子供のうちに副腎疲労が起きるとやはり大人になってからもストレスに弱い、ストレスに対抗できない体になってしまいます。