心の整理術 栄養療法を通して見えてくるもの
年末年始と子供の冬休みなどでなかなかブログが更新できませんでした。
今日は栄養療法とは一見あまり関係のないような心理学のお話を交えて書いていきたいと思います。
今日まず皆さんにご紹介したい本があります。
「心の整理術」 加藤 諦三さんの本です。
この方はこの本以外にも沢山の心理学の本を書かれていますが、どれも一般的に難しいと思われがちな心理学の話を誰にでもわかるように、時にイソップ物語にたとえわかりやすく表現しているので大変読みやすいですし、ぜひ今疲れてしまっている方・元気のない方・心が不安な方などなど要は栄養療法からみると、
副腎疲労になってしまっている方に是非読んでいただきたい一冊なのです。ちなみにこの本以外もお勧めで「心の休ませ方」「自立と依存の心理」「不安のしずめ方」「がんばりすぎてしまう心理」などなどどれも大変わかりやすく、この本を読むと自分の状態が自分でわかってきます。
この「心の整理術」の中にこんなことが書いてあるページがあるのでみなさんにもシェアしたいと思います。(以下本より引用)
今日1日健康で生きることは基本である。今日1日健康で生きられることよりも大切な仕事はない。今日1日健康で生きられることよりも大切な勉強はない。 今日1日健康で生きられることよりも大切な人との付き合いはない。燃え尽きる人は体力の限界が来ているのに体に鞭を打って無理して人に会う。しかも嫌いな人に。自分はその人を嫌いとも意識できないままに。今日1日健康で生きられることの上に会えた人が「自分が」会うことのできるひとなのである。皆に好かれよう、皆に評価されようとするから、体力が限界に来てるのにまだ誰にでもいい顔をしようとする。今日1日健康で生きられることの上にできた仕事が「自分が」できる仕事なのである。自分よりも体力のある人はもっと仕事ができるかもしれない。しかし「自分はその人ではない」今日1日健康で生きられる上にできた勉強が「自分が」できる勉強なのである。
この整理ができないのが悩んでる受験生である。心の整理が出来ていない人は1日がダラダラと過ぎて仕事や勉強でなんの成果も上がらないとすごく焦る。ダラダラしている間も「こんなことはしてられない。早く仕事をしなくては」と焦る。焦りながらも体がついていかないから結局なんの成果も上げられないで1日が終わる。そうすると焦りはさらに酷くなる。
仕事をしようにも仕事に集中できない。勉強しようにも勉強に集中できない。それは心身ともに疲れている証拠である。やろうとしてできないときは心が疲れているのである。「よくここまで頑張った」と思って1日過ごせばよい。なぜならそれが自分の能力の限界なのだから。「今日1日ダラダラと過ごしたお陰で今日1日健康で生きられた」と思える人が心の整理が出来ている人である。「今日1日ダラダラと過ごしたお陰で今日1日健康で生きられた」だから明日につながるのである。何を一番大切にして何を次にするかが分かっている。つまりこういう人が心が整理ができている人である。
栄養療法をしていると不思議なほどに副腎疲労や気分の落ち込みがある方などは共通した意識や気質をもっていることに驚かされます。そしてなにを隠そう私自身、まさに栄養療法に出会う前の自分、専業主婦だけをしていたころの自分は副腎疲労を起こしていて、体ももちろん疲れ果てていましたしそれ以上に心が疲れ切っていたように思います。自分の限界がわからず自分の能力を超えて頑張ろうとしていて、いつか頑張っていれば報われるんじゃないか。という昔の根性論や体育会系のノリで日々歯をくいしばって頑張っていたように思います。私にとっては仕事を離れて専業主婦になってしまったことがまず自分の本来の気質とは離れていて、どうも周りのお母さんのように上手く子育て出来ていないという強い自己否定感がどんどん生まれていってしまったんですね。今思うと。当時は自分を客観視することもなくまさにこの本のように心の整理がついていなかったんです。いつも人と比べてしまっていたり、どこかいいお母さんとして評価されたい。なんて思っていたのかもしれません。全く自分の今の状態を把握できず、まさに最後の一文のように「何を一番大切にして何を次にするか」を見失っていたんですね。その結果私は具合が悪くなって、体調を壊し家族や周りの方に大変迷惑をかけてしまったんです。あの時どうして少し休息をとれなかったんだろう?と今の私は思います。そもそもの私の気質が生真面目だったんですね。
そして例外なくほとんどの副腎疲労になってしまう患者さんは生真面目で頑張り屋さんです。なので自分の限界を超えたことをしてしまうんです。副腎疲労の治療をして少し元気が出てくると、やはりすぐに無理をしてしまうんですね。そうすると副腎が回復しかけてたのにまた逆戻りしてしまうんです。まずは自分の状態を知るということ、つまり「心を整理する」ということが治療の上でも非常に重要になってくるんです。
またこの本ではイラショナル・ビリーフつまり「そうあるべき」という考えに翻弄されてはいけないとも書いています。
私の場合であれば「妻はこうあるべき」「母はこうあるべき」「子供はこうあるべき」すべてに当てはめていました。これがまた自分を苦しめるものなんです。仕事をしている人であれば「上司はこうあるべき」「部下はこうあるべき」それぞれのこういう定義が」皆さんの中にあるのではないでしょうか?
また自分が定義した人物になりきれていないとやはり自己否定感というものが生まれてきて、さらに体を痛めつけることになってしまうんです。副腎疲労や心にトラブルを抱えてる方はやはり一様に皆さん自己否定感の強い方が多いです。まさに昔の私もそうでした。
少しずつ心を整理していくことで、今の自分がわかり無理をしなくなる。そして心が元気になっていきます。そして次第に体も元気になってきます。今日は栄養療法ではない心の側面からのアプローチをご紹介しました。ぜひご興味のあるかたは一度お読みになってみてください。